おもひあつめ

大きな植物園敷地内の建物の2階の、理科室のような大きい黒い机のある部屋で、水彩画スケッチの授業を受けている。

教卓の前で話している背が高くて頭頂部の髪の薄い彼が先生だ。
生徒たちは黒い机に2人ずつ、並んで前を向いて座っている。
クラスメイトは全部で20人くらいだろうか、大学の同級生たちとゲーム配信者Aだ。
私の前の席が友人Y、右斜め後ろが加藤、Aはその後ろの左側(私の1つ飛んだ後ろの席)に、それぞれのスケッチを机の上に置いて座っている。

講評会が始まった。
先生が歩いて回りながら、良い作品を持ち上げて皆に見せながら講評してゆく。
私と加藤とYの作品が順番に取り上げられ褒められた。
今も絵を描いていて一緒に展示もしているメンバーだし良かったな、と思っていると、先生はAの絵を持ち上げた。
Aは「えっ、あっ」と手を伸ばして作品を返して貰おうとあうあうしているので、私は可笑しくなってしまって前に向き直して静かに肩で笑っていると、先生が褒めだした。
びっくりして後ろを振り返ると、その絵は他の皆よりひと回り小さく、端が食い裂き(水で濡らして繊維を出す)状にちぎってあって、よく言えば印象派、悪く言えば筆跡を残して絵の具を厚く塗りたくってある、黒と深緑の絵だった。
スケッチ場所は、振り返って右側の窓の奥の方に見える明るい中庭のようで、ヨーロッパ風のエッジを効かせて刈り込んだ、バームクーヘン型の中央に道の通っているツツジだか柘植だかの手前に、四角い大きな池のある構図だ。
池の真ん中に他の色と混ざってしまって地味になった薄いピンク色の睡蓮の花が描かれている。
私にはその絵の良さが全く分からなかったが、それはよくあることなので
先生に褒められるってことはやっぱセンス良いんだなぁ...

と思ったところで目が覚めると、3時14分。。
忘れるのも勿体ない(笑)と思って携帯に書き止め
2度寝することに。


ちょうど加藤と車で道の駅?に止まったところだった。
加藤がさっきの場所に忘れ物をしたから取りに戻るというので、私はそこで野菜を見ようと直売所に向かった。
すると、その隣の駄菓子屋?さんがクラスメイトAの家だったので、駄菓子も見たいし、と、とりあえず入ってみた。
中に入ると、床はコンクリートの土間になっていて左奥に1.5畳ほどの小上がりがあり、小さいテーブル1つが置いてあって2人座れる席になっている。
その手前にカラフルな柄のあるレースの暖簾がかかっていて、どうやらその奥が自宅のようである。
― 時間ありそうだし、何か飲もっかな。。
小上がりに上がってテーブルの奥の窓を背にした席に座ると、暖簾をくぐって髪の長い身長165cmくらいのすらっとしたAの母親が笑顔で出て来た。
「いらっしゃい」

机の上にある三角に立っている手書きのドリンクメニューを見ると、
“すいとう”というのが一番上に黒マジックで書かれている。
なんだか分からなかったので、ローカルなやつなのかな、とそれを頼んだ。
しばらくすると、真ん中のくびれた大きなグラスに、氷と薄小豆色のインゲン豆のようなのが透明な液体にいっぱい入っているものが運ばれて来た。
すごく冷えているみたいだけどなんだろう、“すい”ってまさか“酸い”で酸っぱいのかな、だったらどうしよう…と思っていると、
小さな丸いお盆に可愛いティーカップ入りの紅茶を乗せて持った、中学1年生くらいの少年がやって来た。
Aである。

「どうぞっ」
と満面の笑みでテーブルに紅茶を置くと、そのまま向かいに座って
“すいとう”とそれを見た私の反応を見てニタニタと笑っている。
「これ、すいとー?って、何味?」
「え~、何味っても、んー、すいとー味かなぁ」
「あ、いや。 お酢で酸っぱい、とかそゆのではない?」
「あ、それは大丈夫だよ、飲んでみ?」
おそるおそる口に運ぶと、甘いシロップ煮の柔らかい豆を、煮汁とは別な透明で甘さを抑えたシロップに入れてあるといった味だった。
あ…、冷たくてあっさりしていて美味しい。。
「これ、何が“すい”なの?」と聞くと
「ほら、吸って飲んでんじゃん」

なるほど!“吸い豆”か!!

心地良い風が入って来て後ろの窓の方を見ていると
白に青緑色のふちのあるハチドリのような小さい鳥が、羽を忙しく動かしてゆっくり右にホバーリングしている。
あ!何これ!この辺にはよくいる鳥?!写真撮りたいっ!!
その鳥に気付かれないようにそぉーっと左側に置いていたカメラを開け、数枚を撮った。
その中に1枚だけまぁまぁに撮れたのがあった。羽は動きが速くて残像みたいになっている。
その頃には奥に行っていた母親も戻って来ていて、私の静かなはしゃぎっぷりに笑っている。
「あれ、なんて言うの?」と聞くとAが、
「アランノエルだよ」
「あらん…のえる??」
図鑑を探しに立ち上がろうしたAに、母親がはいっと手渡した。
アランノエルの載ったページを開いてテーブルに置くと
「ほら!」と指差している。
その指を見て、
まだ子供だなぁ、草むしり後なのか爪の脇が黒ずんでるなぁ、そうか、Aはこんな幼少期を過ごして大人になったんだなぁ...

そう思ったところで目が覚めて時計を見ると、5時51分だった。。
やはり勿体なくてすぐに携帯に書き止めて気が付くと、もう起きる時間になっていた。

(笑)

ほんとうは今日は“普通”の話をしようと昨日から思っていたのですが、この夢があまりに鮮明だったのでこちらにしました(笑)
“普通”の話はまた。。


長々と..ご清覧いただきありがとうございました~✨



※ 画像は昨年見た空です。。

関連記事一覧